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Masters
At Work |
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by Hayakawa(Urbanized Records) |
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Masters
At Work"Our Time Is Coming"(MAW MAW-603) |
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第1回のReviws"Idjut
Boys"はいかがでしたでしょうか?
第2回目の今回はUSを代表する2人組"Masters At Work(MAW)"をお送り致します。
MAWは"Little Louie"
VegaとKenny
"Dope" Gonzalezの2人からなるRemix/Productionチームです。2人ともプルトリカンで、数ある別名義の内の一つ"Nuyorican
Soul"も、ニューヨーカーでありながらもプルトリカンという、彼等のルーツを象徴しています。Vegaは、Latin
Musicianのエクトル・ラボーを叔父に持ち、(Tito Puenteと言われる場合もありますがどちらが本当なのでしょうか?)Dance
Classic、Jazz、Latin等をバックグラウンドとし、古くはShep Pettibornに師事していました。Kennyは、Hip
Hop、Jazz、Funk等をバックグラウンドとし、主にリズムトラックを得意としています。(MAWのリズムトラックの魔術師と言われますが、彼が単なるリズムメーカーでは無い事はNathan
Hainesの"Believe(Kenny Dope Remix)"における完璧なRemix
Workで証明されています。)そんな2人が同じプルトリカンのTodd
Terryのもとで出会い結成したのが、MAWです。"Masters At Work"と言う名義はもともとTodd
Terryのもので、(実際Todd Terryが"Masters At Work"と言う名義を使用して何枚かリリースしています。)VegaとKennyがそれを受け継いだ形になっている様です。
MAWやNuyorican Soulをはじめとする別名義での活動や、各個人名義での活動で、数々の革新的Productionを行い、シーンに大きな影響を与え続けている2人がMasters
At Work名義でのNew Album "Our Time Is Coming"をリリースしました。今回は、このAlbumを題材にMasters
At Workの魅力の一面を探っていければと思います。
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1-a.MAW featuring
India/Backfired
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まずは、1-a "Backfired"。Vegaの元妻Indiaをフューチャーしたこの曲は
まさにMAWの十八番的な曲と言えそうです。歌詞の内容もIndia以外に誰が歌うの?という内容のものです。ある女性がある男性に愛想をつかした歌なのですが、この歌を元妻のIndiaに歌わせたVegaの心境や如何に?Producerとしての選択と男としての感情の狭間が伺い知れます。それだけに曲の構成、アレンジからもこの曲にかける想いが感じられます。得に後半から終盤にかけての感情表現は素晴らしく、DJ諸氏には心してPlayして頂きたい。音的には、本作に収録の"Latin
Lover"やJody Watley feat. Roy Ayers "I Love To Love"等と同系統に位置すると言えそうです。今年のWMC(Winter
Music Conference、毎年マイアミで開催される世界中のレーベルのショウケース)でも一躍話題になったらしいです。
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1-b.MAW featuring
Wunmi/MAW Expensive
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1-bの"MAW
Expensive"。アフリカンボーカルのWumniをフューチャーしたこの曲は、Fela Kutiの"Expensive
Shit"(左ジャケ画像)のフレーズをモチーフとして引用しています。その為、巷ではしばしFela Kutiカバーというように紹介されたりもしますが、"Expensive
Shit"のフレーズはあくまでも、サンプリング感覚のモチーフでありHouseとAfro Beatsを融合させMAW流に昇華する事に成功しています。Joe
Claussell、Ron
Trent、Timmy Regisford等の直接Africaをルーツとして持つDJ/Producerとはひと味違った、プエルトリカンのMAWならではのFela
Kuti(Afro Beats)の解釈でありMAWでしかなし得ない、唯一無二の完全なMAWのOriginal Songとして評価できると思います。もちろんBody&Soul等でもヘビーローテーションで、まさにClub
Anthemと言える傑作です。 |
Fela Kuti
"Expensive Shit" |
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2-a.MAW featuring
Roy Ayers/Our Time Is Coming
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2-aに収録されたアルバム表題曲である"Our Time Is Coming"。
この曲では、今やMAWのプロダクションには欠かせない一要素となっている、
ヴィブラフォン奏者Roy
Ayersをフューチャーしています。"One Day Soon, Our Time is Coming.
Get On Up, Get On Down"と言うメッセージがRoy Ayersによって連呼され、Roy
Ayersの華麗なヴィブラフォンのフレーズとからみ合うセミインスト的な曲に仕上げられています。最近のMAWにしては珍しいトランシーなアプローチの曲で(最近流行のCyber
Tranceではありません。一応、念のため。)あえて似たようなアプローチの曲を挙げるとすれば、"What
A Sensation"でしょうか?
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2-b.MAW featuring
Lynae/Life Is But A Dream
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2-bはLynaeという新鋭(?)ヴォーカリストをフューチャーして、いわゆる正統派Houseを展開しています。この曲では、Blazeとしての活動もお馴染みの2人組、kevin
HedgeとJosh Milanも製作に名を列ねています。またキーボードには前出のJosh Milanの他に、Marie St.
James "Closer I Get"のヒットでも知られるProducerのOsunladeも参加しています。Vegaの"Elements
Of Life"(左レーベル面画像)において、Alexander Hopeがヴォーカルデモを歌った事から"Little
Louie" Vega feat. Blazeとして完成を見た様に、ここでもMAWとBlazeの協力関係が見て取れます。(近々"Little
Louie" Vega feat. Blazeの新作もリリースされる予定です。)Osunladeはアンダーグラウンドながらも、自身のレーベルYorubaから良作を発表し続けるProducerで、これからの活躍が大きく期待されます。
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"Little
Louie" Vega feat. Blaze
"Elements Of Life" |
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3-a.MAW featuring
Patti Austin/Like A Butterfly(You Send Me)
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3-aはPatti Austinをフューチャーした"Like A Butterfly"。MAWの2人はPatti
Austinや後出のStephanie Mills等の大物ヴォーカリストを使っても、決してその実力に負けないソングライティングをできる貴重なProducer
Teamである事が、この曲を聴くと解るでしょう。Nuyorican Soulのアルバム製作等を通じて、MAWの2人は多数のミュージシャンやヴォーカリストとの音楽製作方法に自信を深めて行ったものと思われます。この曲でもその方法論は遺憾なく発揮されており、Houseという一言では決して言い切れない独自の曲展開、アレンジはさすがとしか言い様がありません。ここでもkevin
HedgeとJosh Milanの2人が協同製作として名を列ねています。
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3-b.MAW featuring
Puppah Nas-T & Denise/Work
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3-bはPuppah Nas-TによるProduceの"Work"です。MAWの2人はAdditional
Production & Mixとしてクレジットされています。MAW Recordsのサイトでプロモーションビデオも見れます。しかしなぜこの曲?と思ってしまう程、MAWの毛色とは違うように感じるのは僕だけでしょうか?MAWの2人に訳を聞きたくなってしまう感じの?な曲。
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4-a.MAW featuring
James Ingram/Lean On Me
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4-aはJames Ingramをフューチャーした"Lean
On Me"です。古くは、IngramというFamily Bandで"Mi Sabrina Tequana"等のClub
Classicを排出したJames Ingram。MAWの本作ではいぶし銀のボーカルとオルガンフレーズを聞かせてくれます。浪花節House好きにはたまりません。リズムも素直な4つ打でシンプルに作ってあります。こういう曲を王道ヴォーカルHouseと言うのでしょう。似たような系譜の曲を他に挙げるとすれば、"Little
Louie" Vega feat. Arnold Jarvisの"Life Goes On"でしょうか。
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James
Ingram
"Lean On Me"
(MAW MAW056) |
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4-b.MAW featuring
Stephanie Mills/Latin Lover
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4-bはこれまた大物ヴォーカリストStepanie
Millsをフューチャーした"Latin Lover"。Kenny Lattimoreの"If I Lose
My Woman(MAW Remix)"(左ジャケ画像)もそうですが、この曲ホントに打ち込みのリズムなの?と耳を疑ってしまう程の完璧なリズムプログラミング。Kenny
Dopeの本領が余すところなく発揮されており、凄すぎて只々唖然としてしまう事でしょう。曲自体もHouseと言うよりは、アップテンポなUK
Soulっぽく感じます。この曲や1-a "Backfired"もそうですが、MAWの作品群にはDJ2人組が製作しているのにも関わらず、バンド感覚に溢れた作品も数多く見受けられます。多数のミュージシャンが参加しているだけでなく、IncognitoやBrand
New Heavies等のClub Jazz BandのRemixを数多くこなしてきた結果受けた影響や得られた経験の為せる技と言えるでしょう。 |
Kenny Lattimore
"If I Lose My Woman(MAW Remix)" |
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5-a.MAW featuring
Billie/Every Now And Then
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5-aはBillieというヴォーカリストをフューチャーした"Every Now And
Then"です。このBillieというヴォーカリストも今まで聴いた事が無かったのですが、新人なのでしょうか?(どなたか情報お持ちでしたら、教えて下さい。)この曲では、MAW作品ではお馴染みのキーボーディストAlbert
"Sterling" Menendezが協同制作者として名を列ねています。殆どMAWのお抱えキーボーディスト化しているAlbert
"Sterling" MenendezですがFrankie Felicianoの作品にも参加しており、Cooly's
Hot Box "What A Surprise"等でも華麗なキーボードワークを聴かせてくれます。Soundmen
On Waxから本人名義でのリリースもありますが、MAW一派の作品の方が良さが良く出ていると思います。いずれにせよMAWやFrankie
Felicianoの一連の作品におけるキーパーソンであることは間違い無いAlbert "Sterling"
Menendezは要チェックです。
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5-b.MAW featuring
Luis Salinas/Pienso En Ti
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5-bはLuis Salinasのアコースティック・ギターとヴォーカルをフューチャーした
"Pienso En Ti(I Think Of You)"です。12inchではNuyorican
MixとクレジットされていたMixを収録しています。ここで展開されるリズムはNuyorican Beatsの完成系の一つといえるMAW以外では絶対にあり得ない唯一無二のリズムです。また、メロディーの一部にRoni
Size Reprazent "Watching Window(Roni Size Meets Nuyorican
Soul)"(左ジャケ画像)で使用したキーボードフレーズを流用しています。この事から"Watching
Window"のRemix作業の中でこの曲のアイデアが生まれたのでは無いかと予想されます。MAWのProductionの特徴として他人の作品のRemixを自身の作品にフィードバックする(その逆もまたあり。)事が良くあります。古くはHard
Drive "Deep Inside"がBarbara
Tucker "Beautiful People"に発展しUrban Species "Listen(Masters
At Work Remix)をGroove Box "The More You Want"で深化させKenny
Lattimore "If I Lose My Woman(MAW Remix)"のホーンセクションのフレーズをJody
Watley feat. Roy Ayers "I Love To Love"で完成させ、最近ではAaliyah
"More Than A Woman(Guiter Version)"を自身名義の"MAW
Theme"として発表しています。 |
| Roni Size
Reprazent "Watching Window(Roni Size Meets Nuyorican Soul)" |
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Groove Box
"The More You Want" |
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Jody Watley
feat. Roy Ayers
"I Love To Love" |
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Aaliyah
"More Than A Woman(Guiter Version)" |
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6-a1.MAW/Backfired
Beats
6-a2.MAW/Lovin'
6-a3.MAW/Deep
And Dirty
6-a4.MAW/Back
In The Day
6-b.MAW/Nothin'
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6枚目は、"Backfired
Beats"等のオールドスクールなInst./Bonus Beats集です。おそらくMAWは6枚目に収録されているような感じのラフトラックをまず作成しスタジオでミュージシャンやヴォーカリスト等とセッションしながらプログラミングの部分を生演奏に差し換えたり、新たに付け加えたりして作品を作っているのでは無いでしょうか?
以上、New Album "Our Time Is Coming"を切り口にして、色々とMAWについて検証して来ましたが(ここまで読んでくれた方、本当に有り難うございます。)MAWの魅力は語り尽くせない程でした。少なくとも、筆者がMAWの大ファンだと言う事は分かって頂けたと思います。MAW名義以外にもNuyorican
SoulやKenlouというプロジェクトや各個人名義でのリリース星の数程あるRemix作品(得にR&BのRemixをさせたら天下一品!!)などたくさんリリースがありますので、皆さんお気に入りの1枚がきっと見つかるはずです。(Hayakawa)
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